1月前半のお稽古。
新年になり、アトリエでは7回のお稽古がありました。
昨年の11月頃、気がつきました。
薙ちゃん(打突台)に向かっての正面の面打ちと、空間打突の面打ちは、もしかしたら全く同じものの様だ、と。一人で稽古していた時のことです。アトリエの鏡を背に薙ちゃんを立たせ、面を打ち続けました。
小手をつけての打突台が好きです。小手のおかげでなぎなたを握りしめなくてすむから。柔らかい手の内をキープできるから。ですから普段は小手は必ずつけます。そしてから、小手を外しての打突もします。
小手を外して、薙ちゃんの面を打ち、右に体さばきをして空間打突。これを繰り返していました。道具をつけての打ち返しや打突台は本当に打てるから好き。そう記しました。打ち切ることができるから。空間打突は打突を止めているのか。これは私にとって大きな課題です。空間打突は目に見える相手がいないので打突部位は自分の打突部位の高さです。しかし、しかけ応じや打ち返しのように「打たれる」「応じる」相手はいません。つまり、打ったという手応えを感じさせてくれる相手がいないということです。
空間打突の正面打ちで、打ち切るという感覚。ずっと考えていました。振り下ろした時の前の手の握り。小手をつけて薙ちゃんに向かう時の打突とどう違うか。打突台での打突のように打つには。小手を外しても。
数ヶ月考えて稽古し、ある時解りました。
空間打ちと打突台への正面の面は全く、同じだったんです。打ち切るということ。打ちつけるわけでもなく、打ち押さえるのでもなく、のせるのでもなく。
手応えを感じた瞬間、「ん?」全く同じだということを理解した瞬間は「へぇぇ」と声が出ました。
正面の面なんだから同じで当たり前だと思います。ですが実際やってみると、同じには出来ないのがほとんどだと思います。
しばらく経ってから母に、「打突台への面打ちと、空間打突の面打ちは全く同じだったの」そう話しますと、「ほんとうに、そうなのよねぇ。どちらも同じ打突なの」詠嘆するように言いました。
母とそこまで話せるようになったことを、心から嬉しく思いました。
この記事を書きながら思ったこと。
打突台も、空間打突も、そしてもちろん打ち返しも大好きです。打てるから。しかけ応じも好きですが、しかけで打ち切る感覚は難しいです。書いていて分かりました。しかけ応じは打突部位を守って応じるので、打つ方は余計に応じられている感覚になるのです。だから打ち切れない?そんなはずありません。実際、胴打ちは相手の正中線をねらって打ちますと、当然身幅よりほんの少し多めに応じられますが、打ち切ることができるからです。
一本目の面をもっと気持ち良く極めたい!
そう思って今日も稽古します。
0コメント