似ていること。

なぎなたはスポーツか。と問われると、スポーツでは無い。と多くの修行者は答えると思います。なぎなたは武道です。現在は大きなスポーツという枠組みの中の武道というカテゴリーに入っています。競技性を重視するとスポーツなのでしょうか? おそらくですが、他の武道の方も、スポーツではなく、武道だと答えられる方が多いのではないでしょうか。

武道ってなんだろうというところに行き着くのですが、一言では言い切れないところがあります。ただ私は、武道とは指導者も修行者であり、向かい合って弟子と同じことをし、手本を見せるものであると考えています。

なぎなたには、「熟練」という言葉があります。長く稽古してきたものにしか出せない技があるのです。そして、年齢的なものもあります。10歳の時から20年稽古してきた人と、40歳から20年稽古してきた人では、40歳から稽古した人の技には人生の厚みが加わるのです。嘘みたいだけれど、本当の話。そしてそれは競技として表せることはできないのです。

それは昨年のブログで、20代の選手が「大先生のような厚みが出せない」と言ったことなのです。

本当に、なぎなたは60代の先生でも同じように道具をつけ、選手と一緒に互角稽古をしたりもします。おそらく他の武道もそうであるように。 ただ、一般にスポーツでは指導者と先生が向かい合って対戦したり、同じ技を同時に練習したりはなかなか無いのでは、、と考えます。

15年ぐらいそんなことを考えていました。

昨年末にFacebookに流れてくる動画で、なぎなたとよく似ているものを見つけました。バレエ(ダンス)です。ふと考えました。バレエは、芸術であるけれど、スポーツのようなものでもある。結構に競技性もある。そしてなにより、指導者は現役と同じようにずっと修錬している。言葉だけではなく、体現する。これは、なぎなたと同じではありませんか。

バレエのレッスンは基本動作を1時間半ほどやってから、演技の稽古に入るとウェブに載っていました。指導者によってメニューを短くしたりはするけれど、まずバーレッスン。そしてレッスン場を斜めに横切る跳んだり回ったりするレッスン。

もちろん他のスポーツも基本は1時間〜2時間やります。陸上系は特に。しかし、指導者も同じことをするか、どうかです。

多分、バレエも、なぎなたも本当に指導者が身体が動かなくなって(高齢だったりして)座って指導したりするようになるのかと思います。

そんなことを考えて、アトリエという名称は、なぎなたがとても美しく、芸術性を含んでいると感じたのでつけたと改めて思い出しました。一言でなぎなたは芸術です!と言ってもピンとこないと思ったので、武芸⇨芸術。と無理矢理こじつけたのですが😁

試合が上手になりたいからと、基本稽古を抜かして稽古をする人たちもいるようです。でもそれは、どんな武道、スポーツ、芸術、競技でも有り得ません。まどろっこしく感じたとしても、1から10までちゃんとやってから、飛び飛びでも構わないので、基本をおさらいしてからでないと、本当の技を得ることはできません。もちろん伝える側も。

なぎなた≒バレエ。勝手な公式ですが、これでスッキリしました♪

八方振り、鏡に向かっての体さばき、しかけ応じ、打ち返し、基本打突。飽きることなく、ずっとやっていたいことです。

アトリエK なぎなた教室

茨城県水戸市にあるなぎなた教室のHPです。

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